コンビニ、ドラックストア、レンタルビデオ店、居酒屋、美容室・・・今や、ほとんどのショップでポイントカードが当たり前の時代になっています。
一昔前と違ってポイントカードを発行するだけでは、もはや何の意味も持ちません。
消費者がポイントカードを持って歩く時代は終わったのです。このカードは要らない。このカードは必要。といった感じで、いらないポイントカードは引き出しの奥へ・・・もしくは捨てられてしまう。
選ばれるポイントカードにするためには、『差別化』が重要になっています。
選ばれるポイントカードにするために
ある調査によると、ポイントカードを持っている割合は90%超、平均所有枚数は8.5枚、平均携帯枚数5.3枚となっています。
平均すると、保有するポイントカードのうち3.2枚は使われていないという事になります。
※参考:YUBI-PO WEB
では、どういったポイントカードが消費者に受け入れられるのか、事例をもとに紹介していきます。
アイディアで進化するポイントカード
全国チェーンの居酒屋『塚田農場』をご存知でしょうか?一度は足を運んだ方も多いと思いますが、ここのポイントカードは、サラリーマンの心をくすぐる仕掛けが施されています。
初回来店時に『名刺型のポイントカード』が渡され、来店回数によって課長、部長、専務・・・と昇進していく仕組みです。サラリーマンの深層心理をついた見事なアイディアです。
また、昇進するごとにお祝いをプレゼントする事で、お客様に忘れられない工夫をしています。
続いては、チェーン店の焼肉屋さんのポイントカードの例です。
ここのポイントカードは、スタンプラリーのようにチェーン店をまわるたびにポイントがもらえ、○店舗まわったら○○円割引サービスといった感じで、回った店舗数によっていろいろな特典が付きます。
また半年間でチェーン店すべてをまわると、1年間29%OFFで利用できるスペシャルな特典を用意してあり、全ての店舗へ足を向けさせる工夫をされています。
もう一例、美容室の例をご紹介します。
こちらのは、上の2つとは違いゲーム性はないですが、コツコツ取り組むことでポイントカードの利用価値を高めている例です。
《友人紹介で○○ポイントプレゼント》
《ブログで紹介して○○ポイントプレゼント》
《SNS投稿で○○ポイントプレゼント》
といったように、直接店舗へ足を運ばなくても、店舗を紹介するだけでポイントがたまる仕組みをつくっています。なかなか貯まりにくいポイントですが、ポイントを貯めるメニューが豊富にあるため、お客様はポイントを貯めやすい。店舗側は口コミで紹介されることで、強いプロモーション戦略を取る事が出来ます。
顧客、店舗、双方にとって、メリットの多い施策となっているのではないでしょうか。
ITを使って進化するポイントカード
ポイントカードに対する不満で最も多いのが、『いろんなポイントカードが増えてかさばる』となっています。つづいてポイントがなかなか貯まらない。還元率が低い・・・とつづきます。
※参考:YUBI-PO WEB
ITを使う事で、これらの不満のほとんどを解消する事が出来ます。
例えば、『かさばる』問題はスマホの中(アプリ)にポイントカード情報を取り込むことで解消できます。また、スマホで管理する事で、『忘れる』、『失くす』といった不満も同時に解消する事が出来ます。
その他にも、SNSなどと連携する事で『手続き・申し込みが面倒』といった不満の解消や、『残高が分かりにくい』という不満に対しては、Web上で管理し、ポイント情報を即時に反映する事で対応可能です。
従来のポイントカード(紙やプラスチック)では出来なかったことも、ITを使う事でクリア出来る事がたくさんあります。
これからのポイントカード
今までのように、来店して頂いたお客様にポイントを付与する、購入金額に対して何%かのポイントを付与する、といった施策だけでは、そのポイントカードは、カバンの奥底、財布の隅に追いやられてしまう事でしょう。
せっかくポイントカードを作ってもらったのに、使ってもらえなかったら何の意味も持ちません。
上記の例で紹介したように、ポイントカードを使いたくなる工夫(アイディア)やポイントカードの不満を解消する工夫を取り入れる事で、ポイントカードのメリットを最大限に引き出す事が出来ます。
多くの企業や店舗がポイントカードを発行している中、『選ばれるための努力』をするポイントカードだけが生き残っていく時代になっていく事でしょう。
一昔前と違って、現在はIT技術が進歩したおかげで、ポイントカードシステムを手軽に取り入れられるようになってきました。月額無料で試せるサービスもあるので、一度検討してみてはいかがでしょう?